365日後に辞める教員 12日目

4月当初からこんなおセンチになってていいのかおれ

 

 僕の職場では、空きコマに「見回り」の仕事が入ることがあります。荒れぎみのクラスがかつてあったとき、授業担当の教員だけでなく、手が空いてる教員が目を光らせ、それとなく生徒を牽制し、雰囲気を引き締めた…のが事の起こり。だったはず。

 ちなみに、ALTは「patrol」って表現してます。あからさまですね。

 

 もちろん騒がしいクラスこそありますが、今年度は現時点、全クラスがいたって平和です。もう絶対そのうちなんか出てくるのですがw、まだクラス替え後の連中同士の「顔色うかがい期」がギリギリ続いており、おたがいいい顔しあっている面が強いのでしょう。

 まあ、今はのんびりお散歩するような感覚で授業中の教室を回ればいいのです。

 

 教員は、「空きコマには自分のクラスの授業を見に行った方がいい」と言われます。まあその空きコマに担任業務やら採点やら課題のチェックやら授業研究やらなんやらかんやらが入って見回り時間以外そんなことできないのが普通なんだが???(ノンブレス早口)

 でも、それなりに担任するクラスの雰囲気が好きだった場合は、見回りが楽しい観察の時間になります。連中の取り組みとか他の先生に対する態度とか、座学と音読でだいたい完結!な英語の授業では見ることのない、連中の「顔」が発見できます。実技科目とかは、わかりやすく生徒をほめるネタができるからいいですね。英語ができないやつにも、「美術の作品見たよ!器用なんだな~細かくきれいに作ったじゃん!」みたいに声掛けできる、とかね。(実際今日も、所属部活とは全然違う競技でナイスプレーしてたやつがいた)

 特に、体育の授業を観察するのが大事だ、とベテランの先生方がよく言います。生徒の人間関係が一番顕著に表れる時間が体育の授業なんだって。

 

 御託は置いといて、僕は体育館にぷらぷらと入っていきました。

「かんの先生!コンニチハ!!」妙にはきはきしたよいあいさつ。3年生は学校生活の勝手がわかって慣れが生じるので、こちらにも程よい距離間で絡んできます。

 さてさて、おれのクラスは…

 

めちゃくちゃ白熱してるやんけ

「ウォオーーーイ!(雄叫び)」「エイ!(歓声)オイッオイッオイオイッオイッオイオイッオイッオイ(円陣組んで飛び跳ねつつ旋回)」

 試合形式の球技、がちでポイントが決まるたびにすっげー喜んでた ここまで喜べるかってくらい喜んでた 思った以上に団結力やべぇ

 クールっぽい優等生、腹チラしながら本気の技を繰り出し、自分のショットがきまったらガッツポーズで喜んでた

 

なんなんおまえら?可愛くない?????

 ギャップにやられた、とかいうと僕が恋でもしたのかって表現ですが、感覚としてはまさにそんな感じ。あいつら元気で馴れ馴れしいんですが、座学の授業のときにはしおらしく座り、しっかり授業を受けるんですよ。あれ、今日の体育見たら、あいつら普段相当うまく切り替えて授業受けてるんだってわかるわ、、、なんなんおまえら、、、グロスでいい子かよ

 僕が思った以上に早く、あいつらは大人になっているみたいです。メリハリつけて、真面目にすべき時は真面目に、楽しむときは思いっきり楽しめる。優秀な集団の特徴の1つじゃないかな。

 やべえぇー…これ普通にあいつらとの別れが惜しくなるパターンだわ…

 

 しかしだかんの。情に流されてはならん担任初年度のあの地獄を思い出せ。ひたすら追い詰められ、今と同等かそれ以上に辞めたい思いに駆られ続けた時期がある。もういちど知らない連中と一からやり直せるか?

おれは辞めるぞ。今年度いっぱいで確かに辞めるぞ。

 

おれは人間をやめるぞジョジョーッ!!!!(いいたかっただけ)